技術・データベース
1.レセプト分析技術
医療費グルーピング技術 (特許第4312757号)
当社はいち早くレセプト(診療報酬明細書)に注目し、紙レセプトが主流の頃から電子化技術を開発、長年に渡り分析してきました。
本来レセプトは請求書であるため、傷病ごとの医療費が把握できないなどの問題がありましたが、特許を取得した医療費グルーピング技術(医療費分解解析装置、医療費分解解析方法およびコンピュータプログラム)を活用することで、傷病名ごとの適正な医療費を算出するだけでなく、現在治療中の傷病名のみを抽出することも可能となります。
レセプト例 | |
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傷 病 名 |
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摘 要 |
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合計 5,660点 |
A 医療関連データベース機能
- a. 傷病と医薬品のリレーション
- b. 傷病と診療行為のリレーション
- c. 診療行為と医薬品のリレーション
- d. 診療行為と診療行為のリレーション
B 個別機能
- a. スクリーニング検査除外
- b. 医薬品にひも付ける診療行為の処理
- c. 初診料のリレーション
- d. 疑い病名の除外
- e. 管理料の個別対応
- f. グループの対応
C 按分機能
- a. ひも付いた場合
- b. ひも付かなかった診療行為
医療費グルーピング結果
傷病名 | 点数 |
---|---|
①高血圧症(主) | 508点 |
②睡眠時無呼吸症候群 | 5,001点 |
③アレルギー性鼻炎 | 0点 |
④脂質異常症 | 151点 |
⑤肥満症 | 0点 |
合計 | 5,660点 |
傷病管理システム (特許第5203481号)
レセプトに記載されている傷病識別情報、医薬品識別情報、および診療行為識別情報に基づき、傷病の重症度を判定し階層化する技術で特許取得しています。
右の例は、糖尿病の重症化予防対象者の抽出に利用する場合です。 糖尿病の患者を、重症度ごとに階層化して、将来の重症化予測や抽出した対象患者の病期に合わせた的確な指導を行うことを、可能としました。

未コード化病名の変換
レセプト情報には「未コード化病名」が存在しています。
病名コードが設定されていない状態では、分析を正しく行うことができません。
支払基金の実績では、2013年4月分の医科 4100万件中457万件(約11%)にワープロ病名が使われていました。コード化されずワープロ病名として使われている病名は、約40万病名あるといわれています。
この40万病名をレセプト電算コードに変換するためには、コード変換テーブルとそのメンテナンスが必要となります。
上記を処理する中で、新たに発見されたワープロ病名を常にメンテナンスしています。
2.分析のための医療関連データベース
1996年から蓄積してきた、当社グループの約11万件におよぶ傷病、診療行為辞書データベース、約580万件におよぶ傷病と診療行為、医薬品チェックデータベース、そして年間約8.5億件のレセプト分析情報などの医療関連データベースは当社グループの主要な製品・サービスに使用されています。